和教時報

第1734号(2004/9/10)HP掲載記事

大成高校05年度から募集停止
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和教時報 第1734号 (2004・9・10号)より

大成高校05年度から募集停止

中高一貫校を新たに5校

 八月二六日、県教委は「県立高等学校再編計画(案)の概要」について記者発表しました。大成高校を〇五年度の入試から募集停止する、新たに中高一貫校を五校設置するなど、「高校再編」を一方的に進めようとするもので、全県から怒りの声があがっています。

県教委の県立高等学校再編整備計画(案)
【高校再編・統廃合計画】
05年度 ・海南高校と大成高校を統合。大成高校募集停止。
06年度 ・南紀高校に昼間定時制新設。看護科を熊野高校へ移設。
・南紀高校周参見分校募集停止。
・新宮高校の建設工学科募集停止。
・新宮商業を商業科系・工業科系・普通科系をもつ総合学科に。
07年度 ・串本高校と古座高校を統合。古座高校募集停止。
・和工の学科改編。和二工の工業科を和工へ移設し、全日制・定時制の併設高に。
【県立中学校設置計画】
06年度 ・西牟婁と東牟婁地方に併設型中高一貫校設置
07年度 ・伊都地方と和歌山市に併設型中高一貫校設置
08年度 ・日高地方に併設型中高一貫校または中等教育学校設置

 野上町にある大成高校では、中学校三年生を対象にした「体験入学・学校説明会」を八月二十三日に実施し、一〇〇名近くの中学三年生が参加しました。学校の様子や部活動などについて説明を受け、来年四月の入学を楽しみにしていた子どもたちもたくさんいます。その体験入学からわずか三日後に突然「募集停止」の発表を聞かされた子どもたちの気持ちを、県教委はいったいどのように考えているのでしょうか。

西牟婁・東牟婁・伊都・和歌山・日高に中高一貫校

 中高一貫校については、〇六年度に西牟婁・東牟婁、〇七年度に伊都・和歌山市、〇八年度に日高地方に設置するとしています。その理由は、向陽中学に定員の約一〇倍の希望者があったこと、知事のマニュフェストに書いていることをあげています。

 中高一貫校について木村知事は、「私学に負けない」学校を創ると言いました。「差別と選別」「競争」の教育を小学生にまで持ち込む、中高一貫校の設置は認められません。

「意見募集」はわずか一ヵ月足らず

 県教委は「今回発表したのは計画案であり、広く県民の声を聞きたい。そのためにパブリックコメントを募集している」と言っていますが、発表が八月末で、締め切りが九月二十三日という極めて短期間の意見募集です。県民への周知方法も記者会見の新聞記事以外には、ホームページと、計画案を示していない「県民の友」だけです。

 まさに、形だけの「県民の意見を聞いた」という体裁作りでしかありません。

怒りのコメント集中先
☆和歌山県教育委員会 総務課教育政策室 パブリックコメント係
・FAX 073-432-4517
・電子メール e5001001@pref.wakayama.lg.jp
  *県教委HP(http://www.pref.wakayama.lg.jp/prefg/500100/)からも送信できます。
・郵便 〒640-8585 和歌山県教育委員会総務課教育政策室
  (県庁専用郵便番号です。住所はいりません)
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