和教時報

第1732号(2004/7/25)HP掲載記事

学テ・多忙問題交渉
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和教時報 第1732号 (2004・7・25号)より

学テ・多忙問題交渉

「学力診断テストが競争教育を助長するものとは思わない」(山路課長)

なんてとんでもない!

 七月六日、県文大会議室で「学力診断テスト・多忙問題」の県教委交渉を行いました。県教委からは山路小中課長はじめ五名、和教組からは学期末の忙しさをぬって駆けつけた六八名が参加しました。

 県教委は〇四年度「学力診断テスト」実施を一〇月七日(木)に決め、着々と準備を進めています。四月に発表された実施要項には当初予算にはなかった中三も含まれています。さらなる問題は同時に実施予定の中二と小五の「四県統一学力テスト」です。交渉に先立って「署名に込められた願いの重さを受けとめてください」と、学テ中止を求める四、八二一筆の署名を提出しました。

 しかし山路課長は「学力テスト反対の声は学校や保護者から届いていない。競争教育を助長するものとは思っていない」と回答。これが一番傷ついている子どもたちの思いを受けとめる姿勢でしょうか。この居直りとも言える無責任な答弁に「こんなテストで満点でも学力はわからない。子どもの学力や課題は子どもを丸ごとつかんでこそわかる」と、怒りの声が相次ぎました。県教委は、問題作成について「信頼性、客観性に欠けていた」と問題点を認めました。それなら「基礎学力定着」と新聞発表し、学校別公表を行い、「通過率」の高さ・低さを問題にしたことをすべて撤回すべきです。さらに採点業務などを現場に押しつけ、一層の多忙を引き起こしている問題についても追及しました。

県教委はもっと学校・教職員を信頼せよ!

 同時に五月の夏期交渉で課題となっていた「授業時数や官制研修の押しつけ」「教職員の多忙実態」についても県教委に迫りました。

 和歌山市の中学校ではテストを授業時数とカウントせず「学校行事」とカウントする一方で「教科の時数が足りない」と攻撃がかけられています。テストについては「カウントせよともするなとも言えない」という回答にとどまりましたが、短縮授業については「必要ないとは考えていない。学校長の判断で」と答えました。

 また官制研修でも「何が何でも参加せよ」という姿勢が強まっています。地教委や学校長が県教委の指示に対して「過剰反応」して管理強化を進めるのは、平素から県教委がトップダウンで指導している姿勢に問題があるからだと厳しく追及しました。

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