和教時報

第1710号(2003/7/10)HP掲載記事

全県一斉学力診断テストで子どもはどうなる!!
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全県一斉学力診断テストで子どもはどうなる!!
県教委交渉

和教時報 第1710号 (2003・7・10号)より

 四月に県教委は、「和歌山県学力診断テスト」の実施を発表しましたが、学校の内外で波紋が広がっています。強行実施すれば、子どもと学校に大混乱が起こることは間違いありません。すでに県下七市教育長がこの「学力診断テスト」実施に対し、結果の公表を差し控える旨、申し入れを行っています。和教組は、六月一〇日(火)に県教委交渉を行いました。県教委からは山路小中学校課長をはじめ五名、和教組から三五名が参加し、問題点を指摘し、中止を要求しました。


なぜ、全県一斉、強制的に実施するのか

 県教委は、「和歌山の子どもたちの実態をつかみたい」「学習指導要領の到達状況をつかみ、その後の指導に生かしたい(県教委が指導例を出す)」と「趣旨」「目的」を繰り返し説明し、全員対象にした「悉皆(しっかい)テスト」であることを強調しました。

 参加者からは、「到達状況なら抽出テストでもわかる。なぜ一律のテストをしなければならないのか」「全県一斉でする必要がない」と追及しました。


学校ごとに公表!何のため?誰のため?

 十一月二六日実施という時期についても、「学期末テスト、個人懇談など学校行事を無視している」、「採点や集計の速やかな処理を指示するなど、学校現場にさらに負担を強いるものだ」と参加者から怒りの声が上がりました。また、集計方法や公表の方法について、県教委の回答はバラバラで、二転三転しましたが、「一問ごとに正答率を出し、学校ごとに公表することを考えている」ことを明らかにしました。学校ごとに結果を公表すれば、学校の序列化が進み、子どもたちを「競争と選別」の教育に追い込むことになります。まさに教育基本法改悪の先取りといえるこの「学力診断テスト」について、再度交渉をもつことを確認しています。具体的な問題点など現場の声を支部・本部へお寄せください。

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