和教時報

第1709号(2003/6/25)HP掲載記事

子どもが主人公の学校づくりを
憲法9条を守る最後の砦 教基法改悪を許さず
組合員は元気、職場でがんばっているぞ!
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第68回和教組定期大会2003.6.6〜7
教基法改悪に反対し
子どもが主人公の学校づくりを
多忙解消・一人ひとりの要求を大切に

和教時報 第1709号 (2003・6・25号)より

 和教組第六八回定期大会が、六月六日・七日に和歌山市のプラザホープで行なわれました。教職員の賃金改悪、県独自の一斉学力テストなどの引き続くトップダウンの「教育改革」、さらに有事三法案が国会で強行可決されるなど、大変厳しい情勢の中での大会となりました。しかし、三〇人学級の取り組み、教育基本法改悪反対のたたかい、職場での元気な取り組みなど、六一名の代議員が発言し、活発な討議が行なわれました。


昨年に続き県PTA連合会会長があいさつ

 六日に有事三法が国会で強行成立させられたことを受け、大会二日目の七日、和教組大会の名で、小泉首相に抗議文を送ることが緊急動議され、承認されました。

 県PTA連合会の中谷会長が、今年も大会に来賓として出席されました。中谷会長は、PTAの事業として、子どもの事故やけがに対し保険を扱っているが、学校でも子どもたちの安全のために気配りをして欲しいと訴えられました。


三〇人学級の実現全教職員投票に確信を持って

 田畑書記次長は、「一見すれば、『やられっぱなし』の情勢だが、大きな前進も勝ち取った」として、厚い四〇人学級のカベを打ち破って、三五・三八人学級を実現したこと。教基法の「見直し」を問う教職員投票で、全教職員の六八%が参加し八割が反対を投じたこと、教育を守る大集会に、一、二〇〇人が参加したこと、各支部・分会から一四〇名がミュージカルに参加し、全国女性学習交流集会を成功させたこと、などを中心に総括の報告を行ないました。

 大川書記長は報告された総括の観点に立って、「確信を持って職場での取り組みを強めよう」と方針提起を行ないました。そして、二〇〇三年度の和教組運動の重点として、@教育基本法改悪反対、文科省・県教委の進める「教育改革」に反対し、子どもが主人公の学校づくりをめざす大運動、A多忙解消、一人ひとりの要求を大事にした職場活動と要求運動を前進させ組織拡大を広げる大運動、に取り組むことを提起しました。

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委員長あいさつ(要旨)
憲法9条を守る最後の砦
教基法改悪を許さず

和教時報 第1709号 (2003・6・25号)より

 昨年の四月から、学校にゆとりを生み出すために、学校週五日制がスタートしました。しかし、授業時数確保が絶対条件なので、会議会議の連続で、「忙しいという暇がないほど忙しい」という悲鳴が聞こえてきています。県教委は、「学校開放週間」「高校の通学区の撤廃」「高校入試の二段階出願」「一斉学力診断テスト」など、管理と競争の教育を全く一方的にいわゆる「トップダウン」で押しつけ、職場はますます多忙になっています。

 アメリカは、「イラク国民を解放する」として、無法な侵略戦争を始め、今も、占領軍として駐留しています。これに対し、小泉首相は、攻撃開始とともにいち早く戦争支持を表明し、戦争に国民を強制動員するための有事法制を強行成立させました。

 次に、子どもとともに未来に生きる教職員として教育基本法改悪に反対することを呼びかけます。国の仕事は、見直しではなく、教育予算を増やし、一人ひとりを大切にした行きとどいた教育をすすめることです。全教職員投票では教職員の圧倒的多数が「改正」には反対という意思を示しました。

 五月三十一日の『教育を守る大集会』でジャーナリストの大谷昭宏さんは、盗聴法、個人情報保護法、有事法制を通し、憲法九条を守る最後の砦、教育基本法を改悪しようとしている情勢のもと、教職員が果たす役割は大きい、力を合わせて改悪阻止に向けてがんばろうと連帯と激励の呼びかけをしました。

 この厳しい現状を乗り切るための闘う組織を拡大強化する必要があります。組合員拡大を活発にして、憲法改悪の一里塚といわれる教育基本法の「改正」を許さず今こそ学校に生かす取り組みを前進させたいと思います。

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和教組定期大会をふり返って
「やられっぱなし」に見えるけど、
組合員は元気、職場でがんばっているぞ!

和教時報 第1709号 (2003・6・25号)より

 大会期間中に、有事関連三法案が国会で強行採決される情勢のもと、第六八回定期大会が開催されました。

 教育基本法の改悪、子どもの願いを無視した県教委の「教育改革」、三〇人学級をはじめとする教育要求、職場の多忙解消、新勤評・「教員評価」による成績主義賃金の導入、有事法制など、子どもと教育の危機、平和の危機のもとでの大会でした。しかし、「やられっぱなしではない」「職場からのたたかいがある」ことが確認できた大会でした。

 地域・父母と一緒に三〇人学級のアピール署名に取り組んだ成果、教育長の横暴を地域に知らせ反撃している取り組み、教基法「見直し」反対の全教職員署名を一〇〇%実施した分会の取り組み、多忙の中で職場会を定例化し子どものことやメモリアルデーが話題になるなどのすばらしい職場活動が報告されました。また、県教委のトップダウンに対し、しんどい思いをしている実態が報告されました。

 私は、討論のまとめとして「子どもの願いを大切にする職場からのたたかいがあること、多忙の中でも元気な和教組・職場分会の姿があることを確信にして、『地域・父母・子ども、教職員が一緒になって教育基本法が生かされる学校づくり』をすすめよう」と提案しました。父母・地域との共同の取り組みとして「私たちのめざす学校づくり」を強調しました。今こそ、和教組としての存在意義が問われています。

 さあ、大会の成功を力に、組合員を拡大しましょう。「学校づくり」について話をすすめましょう。要求を出し合い実現へ向けて取り組んでいきましょう。

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