和教時報

第1676号(2001/11/25)HP掲載記事

2002年医療大改悪 命削る「小泉流」構造改革
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2002年医療大改悪
命削る「小泉流」構造改革
この「痛み」もう我慢できません!!

和教時報 第1676号 (2001・11・25号)より

 政府与党は二〇〇二年の通常国会で医療制度の改悪を行おうとしています。主な内容は老人医療現行七〇歳を段階的に七五歳まで引き上げ、しかも本人負担額を一割から二割に、現役世代の負担額を二割から三割に引き上げようとしています。医療は社会保障の根幹をなすものといわれています。国民の健康と命を削る悪政を許してはなりません。全県に大きな運動を起こしていきましょう。


ひどい!!「骨太方針」

 小泉首相は首相就任の所信表明のときに示した「骨太方針」の中でこう語っています。「経済成長の根源は知識と知恵である」と。また経済担当相の竹中平蔵氏はその著書「みんなの経済学」の中で「団塊の世代から上はなんでも食い尽くすイナゴ世代」「公的な年金制度でなく自分で備えるのが原則」と著しています。その方針を貫く考え方は「効率性・自己責任と市場原理」です。社会保障に二〇兆円、「ムダな」公共事業に五〇兆円のさかさま政治がまかり通っています。


国民の痛みを知れ

 高齢者医療の本人負担を二割に引き上げることや、今年一〇月から介護保険料が半額だったものが全額負担になったこと、入院が六ヵ月を過ぎると諸費用が自己負担になることなどで、高齢者の中には現在の十二倍の医療費になる人が出るという試算もでています。今、相次ぐ医療制度改悪によって、受診抑制が多く見られ、病状が重症化しても尚、病院にかからないままでいて死亡するお年寄りが増えています。また、夫の薬を妻と二人で分け合って服用している人もいます。


家族と自分を守る医療制度に

 今、私たちの職場では、介護休暇をとる人が多くなっているなど、この医療改悪に対する関心が高まっています。和教組では今後、県全体でも地域でも社保協や民主団体、年金者組合の方々との共同のとりくみをすすめていきます。政府与党内でも「国民への負担が重すぎる」として、この改悪案への懸念を表明する動きがあります。「命も金しだい」の政治を私たちの運動で「一人ひとりの命が輝く」政治に変えていきましょう。


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