和教時報

第1614号(1999/9/5)HP掲載記事

夏の専門部交渉
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夏の専門部交渉

和教時報 第1614号 (1999・9・5)より

「日の丸」「君が代」押しつけで強く抗議

女性部

 女性部交渉には九〇名の参加者がつめかけ熱気にあふれた交渉になりました。 初めに教職員課との交渉 では三〇人学級実現のため集中して職場の実態を伝えました。 小学校一年生で四〇人の学級があり、 子ど もたちにゆき届いた学習を保障できないつらさや、 学習障害の子どもたちのいる学級では教室をとび出し て行く子を担任は追いかけて行き、 残りの子どもたちはそのままの状態になっている、 一人でも加配の先 生がいてくれたらそんな時、 本当に子どもたちの学習をどちらも保障してあげる事ができるのにと切々と 訴えました。 中学校では、 今でも教室が狭いのに机が一・五倍になるといっている。 このままでは机間巡 視もできなくなると発言しました。 T教職員課長は実情を知るため、 各市町村に実態を聞くと回答しまし た。 最後の学校教育課に対して 「日の丸」 「君が代」 の押しつけは絶対にやめてほしいと涙ながらに訴えま した。 教職員の創意ある教育活動を尊重し、 思想信条の自由を束縛するなと発言しました。 当局側は指導 要領にのっとりおこなうとくり返しただけでした。 その他、 どの課でも発言が相次ぎ時間が足りなくて残 念でした。 老朽化した校舎の問題、 健康調査、 人間ドックを希望者全員に、 労安体制の充実をなど熱心な 発言が続きました。

子どもがホッとできる保健室に

養護教員部

 子どもたちの健やかな発達を保障し、 命と健康を守る教育をすすめるため、 養護教諭の大幅定員増と勤 務条件の改善を求め交渉を行いました。
 Y小学校でも生徒数はふえ872人27学級。 毎日の保健室来室者も多く、 一人ひとりの気持ちに応え たくても応えられないつらい気持ちで仕事をしています。
 三〇学級は複数なのに二九学級以下校では法的には複数になりません。 「少ししか人数がちがわないの に……」 一人でのこの大変さはきっと口では言い表せない仕事量です。 去年一年間健康センターにかかる ケガ等も多く病院へ移送した件数は一〇〇件もありました。 救急時の病院移送費の全額負担や、 せめて車 が公用車扱いに、 など切実な訴えがあり、また三学級から二学級になったF小学校やT小学校の小規模校 の実態も話されて、 学校現場のしんどさがずしんと胸にこたえました。 県の回答はいつもかわりばえがな く 「いかりがつのる」 感がありますが、 せめて子どもがホッとできる保健室にするために 「施設・設備の 改善等に努めてもらいたい」 と保健室施設・設備アンケートのまとめも提出しました。 あっと言う間の二 時間をすごしました。 交渉を続けることが 「力」 となることを願って……。

「おっとどっこい、 そらなんや」 で、 要求前進

障害児学校部

 八月二四日各分会二名以上の参加で、 当初予算交渉が行われました。 「財政上困難です」 という回答が 目立つなか、 「おっとどっこい、 そらなんや」 と田中書記長を先頭に、 参加者から具体的事実に基づいた 要求が相次ぎました。 その中で、 ◯在宅訪問過年度生の高等部教育保障について、 十二月頃までに対象 者を調査。 研究調査結果が出た時点で組合と協議。 ◯A養護関係の要求では、 移籍問題については、 開 校の時の経緯も含めて検討する。 また、 知的障害児小・中新一年生については、 可能な範囲で弾力的に 対応する。 ◯他に、 低床バスの導入や、 長時間乗車問題、 医療的ケア問題でも前向きな研究、 努力を約 束させる等の成果を生むことができました。
 交渉の中で、 昨年の交渉経緯を踏まえない答弁があったり (参加者より厳しく指摘!)、 未だに、B養 護、C養護、D養護校区の児童・生徒の推移を調査中で、E分校の将来像が描けないといった状況が明らか になったり (みんなビックリ!) と、 今後さらに私達の運動を展開していく必要も感じました。

未来を担う子どもたちの給食めざし

栄養職員部

 栄養職員部は、 保体課、 教職員課、 総務課と交渉をもちました。
 保体課との交渉では、 給食の民間委託化やセンター化、 調理員のパート化が学校給食の教育的観点か らも各自治体で導入されないよう指導を要求しました。 県は、 「自校直営方式での給食が望ましいと理 解している」 「給食の円滑な運営を各自治体に指導していきたい」 と言いながら、 今年度県立校である 養護学校で民間委託を導入しました。 これが皮切りとなり、 今後各市町村で学校給食の教育的視点が無 視され、 コストが削減できるからと民間委託が広がっていかないか不安です。
 財政が苦しいということはよく分わかりますが、 もう少し未来を担う子どもたちのための給食である ということを考えた回答が聞きたかったです。
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